イチハラヒロコに愛を込めて
2011年 04月 08日
こんなすごいタイトルをつけられた作品集にであったのは、
いつだったのかちょっと思い出せない。
横浜トリエンナーレの第1回より、多分前だったような気がする。
何かの展覧会のときに、ミュージアムショップでうっかり手に取って、
離せなくなってしまった。
「ひとことわたしにあやまれ」
「現代美術も楽勝よ。」
こんな言葉が白地にゴシックで並んでいる。
爆笑しながらも、笑いきれない棘もあり、
ことばはなんて面白いんだろうと思う。
外国のショッピングモールで配った「万引きするで。」ペーパーバッグ。
そんな袋を持ったたくさんのひとが買物している姿をみたい!という
その気持ち、笑いのセンス。素晴らしい。
水戸芸術館で「イチハラヒロコ恋みくじ」をみつけたときは
迷わずくじを引いた。
「撤収。」
撤収?
最近見つけて即購入したこの本。イチハラヒロコのエッセイ集。
挿画はこれまた大好きなヨシタケシンスケ。
シニカル×シニカルな笑いのとまらない本ではあるのだけれど、
笑いに紛らわせてこの人の作品をつくる根源のようなことにも触れている。
「モノをつくるってなんだ?」という問いに対するカノジョの姿勢が、
何だかとても清々しかった。
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「イチハラヒロコの愛と笑いの日々」エッセイ集を買った日、
お店のレジの中に旧・五千円札がまぎれていて、
なぜだか、今日はイチハラヒロコな日だな、と勝手に符合させてしまった。